40代後半の私。愛猫ミケ(茶トラ、8歳)の健康には人一倍気を遣ってきたつもりでした。しかし、ある日突然、ミケの毛並みがパサつき始め、食欲も落ちてきて…。不安で胸が締め付けられるような日々が始まりました。「なぜだろう?何か間違っていたのかな…」私の心の声は、常にミケの健康を案じていました。
「猫は肉食動物だから、原材料の最初に『チキン』や『サーモン』と書いてある高たんぱくなフードが良い」という考えは、多くの飼い主さんが共感するでしょう。私もそう信じていましたが、スーパーのフードの多さに混乱していました。以前、私は「値段も手頃だし、大手メーカーだから安心だろう」と、原材料の最初が「穀物」で始まるフードを与えていた時期がありました。その頃のミケは、便がゆるく、あまり活発ではありませんでした。当時は「こんなものかな」と深く考えていなかったのです。
獣医看護師の友人、美咲に相談した時、彼女は優しくもはっきりと教えてくれました。「ねえ、猫の体はね、肉を消化するようにできているの。穀物はエネルギーになりにくいし、アレルギーの原因になることもあるんだよ」。その言葉が、私の常識を打ち破るきっかけになりました。「私、ミケに本当に必要なものを与えていなかったのかもしれない…」と、後悔の念が込み上げました。
美咲のアドバイスを受け、私はフード選びの基準を根本から見直しました。家にあるフードの原材料表示を確認すると、多くのフードで「トウモロコシ」「小麦」といった穀物が上位に記載されていました。「ミケ、本当にごめんね…」私は心の中で謝りました。
美咲が教えてくれた「原材料の最初に肉や魚が来ているか」「高タンパクであること」「穀物フリーであること」を条件に、新しいフードを探し始めました。そして、原材料の最初に「チキン」と書かれた高タンパクのフードを購入し、少量ずつミケに与え始めました。
数週間後、信じられない変化が訪れました。ミケの毛艶はピカピカになり、目には活力が宿り、おもちゃで遊ぶ時間も増えました。便の状態も安定し、以前のような嘔吐や下痢はほとんど見られなくなりました。「これだ!ミケが本当に求めていたのはこれだったんだ!」喜びと安堵が、私の心を温かく包み込みました。
美咲はさらに教えてくれました。「猫は獲物の肉や内臓から必要な栄養を摂るのが本来の姿。フードもそれに近いものが理想だよ。特にタンパク質は、体のあらゆる機能の基本。穀物が多いと消化に負担がかかることもあるから、原材料の最初に動物性タンパク質が来ているか、その含有量が多いかが重要なんだ。」
私の経験と美咲のアドバイスから、最適な高タンパクフードを選ぶためのステップは以下の通りです。
- 原材料表示の徹底確認: 最初に「チキン」「サーモン」など具体的な動物性タンパク源が記載されているか確認。穀物が上位のものは避ける。
- タンパク質含有量をチェック: 粗タンパク質が30%以上が目安。腎臓病の猫は獣医に相談。
- 穀物フリー(グレインフリー)の選択: 消化負担を減らし、アレルギーリスクを低減。ただし、穀物以外の炭水化物(ジャガイモなど)でカサ増しされていないか注意。
- 品質の良い脂肪酸源の確認: オメガ3脂肪酸(サーモンオイルなど)は皮膚や被毛の健康に役立つ。
- 人工添加物の有無: 着色料、香料、保存料などが少ないものを選ぶ。
よくある質問
Q1: 高タンパクフードは腎臓に負担をかけると聞きましたが、本当ですか?
A: 健康な猫の場合、良質なタンパク質は腎臓に過度な負担をかけません。しかし、腎臓病の猫は獣医と相談し、療法食を選びましょう。美咲によると「健康な猫の腎臓は高性能フィルター」だそうです。
Q2: グレインフリーなら何でも良いのでしょうか?
A: グレインフリーは良いですが、穀物の代わりにジャガイモなどでカサ増ししているフードもあります。重要なのは、炭水化物源が少なく、動物性タンパク質が豊富であることです。
Q3: フードの切り替えはどのように行えば良いですか?
A: 1週間から10日程度かけて、少しずつ新しいフードの割合を増やしていくのがおすすめです。急な切り替えは消化器に負担をかけることがあります。
愛猫の健康と幸せは、私たち飼い主の食事選びにかかっています。原材料の最初に「チキン」や「サーモン」といった高品質な動物性タンパク質が来る、高タンパクで穀物フリーのフードを選ぶこと。この選択が、愛猫の輝く毎日を支える確かな一歩となるでしょう。もしフード選びに不安を感じたら、獣医さんやペット栄養管理士に相談してみてください。
この記事を書いた人
藤原 恵美 | 40代後半 | 愛猫の健康と幸せを追求するwebライター
長年連れ添った愛猫の体調不良をきっかけに、キャットフードの原材料や栄養学について深く学び始める。獣医看護師の友人との出会いから、猫本来の食性に合ったフード選びの重要性を痛感。自身の経験を元に、多くの飼い主さんが愛猫との幸せな日々を送れるよう、真実の情報を届けることを使命としている。
