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猫飼いあるある53選|笑って泣いて、それでも愛おしい日々

朝5時、耳元で「ニャーニャーニャー!」と鳴き声で目が覚めた。

「まだ寝たい…あと1時間だけ…」

布団にしがみつくと、今度は顔に肉球がグイグイ押し付けられる。無視を決め込むと、枕元のスマホを床に落とす音。「コンッ」。

「…わかったよ」

諦めて起き上がると、尻尾をピンと立てて満足げにキッチンへ向かう後ろ姿。完全に訓練されているのは、猫じゃなくて私の方だった。

でも、ご飯を食べ終わった猫が、私の膝に乗ってゴロゴロ喉を鳴らす瞬間、「ああ、これでいいんだ」と思ってしまう。

猫との暮らしは、予測不可能で理不尽で、時に孤独で、でも愛おしい。「これって私だけ?」と不安に思っていた日常が、実はみんな経験している「あるある」だと知った時、猫飼い人生がもっと楽になった。

この記事では、笑えるエピソードから、誰にも言えなかった悩みまで、猫飼いならではの日常を本音で綴ります。

朝のルーティンあるある:猫が決める起床時間

1. 人間の目覚ましより早い「猫アラーム」

目覚まし時計の30分前、必ず起こしに来る。

「ニャー」「ニャーニャー」と鳴きながら、顔を前足でちょんちょん。まだ4時45分。外はまだ暗い。

「お願い、もうちょっとだけ…」と心の中で懇願しても、猫は容赦ない。今度は鼻息を「はっは、はっは」と顔に吹きかけてくる。生暖かい息が頬に当たる感触で、完全に目が覚める。

仕方なく起きてご飯をあげると、一口食べて満足して去っていく。「え、それだけ?」と呆然とする私を残して。

これが毎日。でも、休日の朝も容赦なく起こされるのが猫飼いの宿命です。

2. 「ご飯まだ?」攻撃の激しさ

ご飯の時間が近づくと、足元にまとわりつき始める。

台所に立てば、足元をぐるぐる回って進路妨害。冷蔵庫を開ければ、中を覗き込もうとする。「まだだよ、あと5分」と言っても、「ニャーニャー!」と訴える声は大きくなる一方。

給餌器を導入したこともある。「これで自動化できる!」と思ったのに、猫は給餌器の前で私を呼ぶ。「出たよ、そこにあるよ」と指差しても、「あなたの手から食べたい」と主張するような目で見つめてくる。

結局、私が手で器に移し替えるまで待つ。自動化の意味、ゼロです。

在宅ワークあるある:仕事を邪魔するプロ

3. キーボードが猫の指定席

パソコンで作業していると、必ず来る。

キーボードの上にドーン。温かくて、飼い主の注目が集まる場所。猫にとっては最高の居場所らしい。

「今、大事な会議中なんだけど…」という心の叫びも虚しく、画面共有中に「jjjjjjjkkkkk」と謎の文字列が表示される悪夢。同僚には「猫が乱入しました」と毎回謝る日々。

作業用に猫ベッドをデスクの横に置いても、見向きもしない。猫が選ぶのは、いつも「今、使っている場所」なんです。

4. オンライン会議の「猫爆弾」

ビデオ会議中、カメラの前を横切る茶色い影。

「あ、すみません、猫が…」と謝ろうとした瞬間、画面いっぱいに映る猫のお尻。肛門が画面中央に鎮座する地獄の3秒間。

「かわいい!」と言ってくれる同僚に救われるけど、真面目なプレゼン中にこれをやられると、冷や汗が止まらない。

イヤホンのコードを噛みちぎろうとする物理攻撃も日常茶飯事。「痛い!」と叫びたいのを我慢して、画面越しには笑顔を保つ高度なスキルが身につきました。

5. モニターの前に立ちはだかる

「見て」と言わんばかりに、モニターの真正面に座る。

しかも、一番集中している時に限って。画面が完全に遮られて、作業が中断される。どかそうとすると、一瞬だけ移動して、また戻ってくる。

「構ってほしいのは分かるけど…今だけは…」と心の中で懇願しても、猫は動じない。

最終的に諦めて、猫を撫でながら片手でタイピングする器用さを習得する羽目に。

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6. 「猫アンカー」で身動き取れない

布団に入ると、猫が足の間に入ってくる。

重い。でも温かい。そして、これが問題なのだけど、寝返りが打てない。

「動いたら起きちゃう」と思って、変な体勢のまま固まる。朝起きたら、体がバキバキ。首も腰も痛い。

でも、猫が気持ちよさそうに寝ている姿を見ると、「まあ、いっか」と思ってしまう自分がいる。これが猫飼いの自己犠牲精神です。

7. 深夜の大運動会で叩き起こされる

午前2時、突如として始まる轟音。

「ドタドタドタドタ!」

廊下を全力疾走し、カーテンを駆け上がり、家具の上を飛び移る。何もない空間に向かって飛びかかり、泡を吹きながら狂ったように走り回る。

「明日、朝早いのに…」と思いながらも、そのエネルギーに圧倒されて、結局微笑んでしまう飼い主。

翌朝、「昨夜の地震、すごかったね」と隣人に言われて、「それ、うちの猫です…」と申し訳なく頭を下げる。これが猫飼いの日常です。

8. ベッドのど真ん中を占領される

ダブルベッドでも、猫は幾何学的に「中央」を見つける天才。

私はベッドの端っこで、「く」の字になって寝る。猫様は、堂々と中央で手足を伸ばして爆睡。

「これ、誰のベッドだっけ?」と思いながらも、猫を起こすなんて選択肢は、猫飼いには存在しない。

9. 「ごめん寝」の破壊力

顔を床に押し付けて寝る姿を見つけた時の衝撃。

「苦しくないの?」と心配になるけど、猫は全く気にしていない様子で爆睡。その「反省してるような可愛さ」に、思わずカメラを構える。

写真フォルダが「ごめん寝」だらけになるのも、猫飼いあるあるです。

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10. トイレについてくる

トイレのドアを閉めると、「ニャー!」と叫ぶ。

ドアの隙間から手を差し入れて、開けようとする。仕方なく開けると、入ってきて座る。そして、じっと私を見つめる。

「何?」と聞いても、ただ見てるだけ。用を足している間、ずっと視線を感じます。

専門家によると、これは「無防備な飼い主を守ろうとしている」らしいけど、正直、落ち着かない。

11. お風呂場を覗き込む

浴槽に浸かっていると、ドアの隙間から顔を出す。

「溺れてない?大丈夫?」と心配そうに覗き込む猫。可愛いけど、リラックスできない。

「大丈夫だよ、ありがとう」と声をかけても、納得しないのか、ずっと見張っている。

猫を飼うと、「一人の時間」という概念が消失します。

12. 残り湯を飲みたがる

新鮮な水を用意しているのに、なぜかお風呂の残り湯を飲みたがる。

浴室の扉を開けた瞬間、猛ダッシュで浴槽に向かい、フチに手をかけて残り湯をペロペロ。

「そっちの水の方が美味しいの…?」と不思議に思いながらも、止められない。

13. トイレの後、猛ダッシュで報告に来る

排泄を終えた猫が、全力で走ってくる。

「やったよ!」と報告に来る「うんこダッシュ」。砂を撒き散らしながら走り回り、最後は満足げに私の足元に座る。

「はい、ありがとう」と応えて、静かに掃除に向かうのが飼い主の務めです。

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14. 高額ベッドよりダンボール

5,000円のベッドを買ってきた。ふかふかで、可愛いデザイン。

でも、猫が選んだのは、そのベッドが入っていた「ダンボール箱」。

「…そっちかよ」と脱力しながら、ダンボール箱の中で満足そうに寝ている猫を見つめる。高級ベッドは、いつしか私の荷物置き場になりました。

15. おもちゃより包装材

猫用おもちゃ、3,000円。

でも、猫が夢中になっているのは、その商品を縛っていた「ビニール紐」と「ダンボールの切れ端」。

「ねえ、こっちのおもちゃ、高かったんだけど…」と言っても、見向きもしない。

家の中に「捨てられないゴミ(猫のお気に入り)」が増殖していきます。

16. ティッシュ祭りの開催

ティッシュ箱から、全ての中身を引き出して部屋中に散乱させる。

帰宅したら、リビングが真っ白な雪景色。「またか…」とため息をつきながら、片付ける私。

でも、満足そうな猫の顔を見ると、怒れない。それが猫飼いの性です。

17. クリスマスツリーは巨大なおもちゃ

クリスマスツリーを飾った翌朝、なぎ倒されている。

オーナメントは全て床に散乱。猫は何食わぬ顔で毛づくろい。

「あんた、やったでしょ…」と問い詰めても、知らんぷり。

結局、ツリーの設置を諦めるか、天井から吊るすという力技に出るしかありません。

18. ビニール袋への異常な執着

スーパーのビニール袋を舐め続ける。

カサカサという音に反応して、トランス状態で舐めている猫。「そんなに美味しいの?」と不思議に思いながら、あまりに舐めすぎるので取り上げる。

すると、「返せ!」と言わんばかりに抗議の鳴き声。ビニール袋が、猫にとっては極上のエンターテインメントらしいです。

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19. 「猫吸い」が止められない

猫のお腹に顔を埋めて、深呼吸。

「ふわぁ…いい匂い…」

お日様の匂い、干した布団の匂い。これが「猫吸い」。飼い主にとっては最高の癒し。

でも、他人には絶対に言えない秘密の儀式です。

20. 肉球が「ポップコーンの匂い」

猫の肉球を嗅ぐと、なぜか香ばしいポップコーンの匂いがする。

「なんでこんな匂いするの?」と不思議に思いながら、ついつい嗅いでしまう。科学的には、常在菌と汗が混ざった匂いらしいけど、飼い主にとっては至高のアロマ。

肉球を嗅ぐために、寝ている猫の足をそっと持ち上げる飼い主の姿は、傍から見たら完全に変態です。

21. 額の匂いが甘い

猫の額を嗅ぐと、甘い匂いがする。

焼き立てのパン、ミルクのような優しい香り。これが最も「吸いやすい」部位として、猫飼いの間で人気。

猫に「何してるの?」という顔をされても、やめられない。

22. お尻を突き出されて困惑

リラックスしている時、顔の前にお尻を突き出してくる。

肛門が目の前に。「うわっ…」と思う反面、「信頼されてる証拠だ」と複雑な気持ち。

専門家によると、これは猫の挨拶で、「敵意がない」というメッセージらしい。理屈は分かるけど、朝起きて一番に見るものがこれだと、ちょっと複雑です。

23. フレーメン反応で爆笑

猫が靴下の匂いを嗅いだ直後、口を半開きにして固まる。

「え、そんなに臭かった?」と傷つきながらも、その変顔に爆笑してしまう。

実際には、フェロモンを分析している真剣な表情らしいけど、見た目は完全に「あまりの臭さにショック」。自分の足の匂いで猫に変顔させる屈辱と愛おしさの同居。

物理法則あるある:猫は液体であり個体でもある

24. 「猫は液体」説の証明

小さな箱に、みちみちに詰まる猫。

鍋、ティッシュ箱、洗面器…どんな容器にも、液体のように形を変えて収まる。「頭さえ通れば、体も通る」という猫の物理法則。

夏場には、床に溶けたように伸びる「溶解現象」も観測されます。

25. ジャンプの失敗を誤魔化す

キャットタワーからのジャンプに失敗して、着地に失敗。

「ドスン!」という鈍い音とともに、床に転がる猫。でも、すぐに立ち上がって何事もなかったかのように毛づくろい開始。

「今の、失敗だったよね?」とツッコミたくなるけど、猫のプライドを傷つけないように、見なかったフリをするのが優しさです。

26. 虚空を凝視して飼い主を怖がらせる

何もない壁を、じっと見つめる猫。

「そこに…何かいるの?」と不安になる飼い主。真夜中にこれをやられると、マジで怖い。

実際には、人間には聞こえない高周波音を聞いているだけらしいけど、ホラー映画のワンシーンみたいで心臓に悪いです。

生活習慣あるある:猫中心の人生

27. 服が毛だらけ

黒い服は着られない。粘着ローラーが手放せない。

外出前に必死で毛を取り、職場で「猫飼ってます」とバレる日常。

もう諦めて、猫の毛が目立たない色の服ばかり着るようになりました。ファッションより、猫を優先する人生です。

28. 旅行に行けない

「猫、大丈夫かな…」

旅行中もスマホで見守りカメラをチェック。ペットホテルに預けても、「寂しがってないかな」と心配で楽しめない。

結局、日帰りか一泊が限界。猫を飼う前は、もっと自由だったはずなのに。

29. 多頭飼いで名前を呼び間違える

「タマ…じゃなくて、ミケ…あれ、ポチ?」

3匹いると、とっさに名前が出てこない。全員の名前を続けて呼んでしまう現象も頻発。

でも、猫たちはマイペースに、呼ばれても無視。

30. インテリアの荒廃を受け入れる

ソファはボロボロ。壁紙は爪とぎでズタズタ。

「もう諦めた」と開き直って、高価な家具は買わなくなる。猫が快適なら、それでいい。それが猫飼いの境地です。

ツンデレあるある:振り回される日々

31. 呼んでも来ないのに、放っておくと来る

「おいで〜」と呼んでも、プイッと顔を背ける。

「そっか、今は気分じゃないんだね…」と諦めて本を読み始めると、いつの間にか膝の上に乗っている。

このマイペースさに、毎日振り回されています。

32. 撫でてたら突然噛まれる

気持ちよさそうに目を細めていたから、撫で続けていたら、突然ガブッ。

「え、今、喜んでたよね?」と困惑。これが「愛撫誘発性攻撃行動」というらしい。

「もう十分」のサインらしいけど、予測不能な野性に翻弄されるのも、猫の魅力です。

33. 抱っこは猫のタイミングでしか許されない

こちらが抱っこしたい時は、全力拒否。

でも、猫の気分次第で、突然膝に乗ってきたり、肩に登ってきたりする。しかも、重要な用事がある時に限って、膝から降りない。

「トイレ行きたいんだけど…」と思いながら、猫が起きるまで動けない。これが猫飼いの宿命です。

34. 名前を呼んだら尻尾の先だけ返事

「タマ〜」と呼ぶと、尻尾の先が「パタン」と一回動くだけ。

顔も向けない。完全に無視。でも、この「最低限の反応」が、猫飼いにとっては十分な返事。

「返事してくれた!」と喜ぶハードルの低さ、それが猫飼いです。

経済的あるある:猫のために財布が軽くなる

35. 猫用品の出費が止まらない

「これ、可愛い」「これ、便利そう」

気づくと、カートが猫グッズで溢れている。おもちゃ、爪とぎ、ベッド、キャットタワー、自動給餌器、見守りカメラ…。

自分の服は買わないのに、猫のおもちゃは即決です。

36. 動物病院の支払いで躊躇しない

「ちょっと元気がないかも…」と思ったら、すぐに病院へ。

診察代、検査代、薬代…合計が数万円になっても、「猫の健康には代えられない」と即支払い。人間の自分は病院を我慢するのに。

37. 医療費の上限を決められない恐怖

「いくらまで治療するか、事前に決めておいた方がいい」

獣医師の言葉が頭に残る。でも、瀕死の愛猫を前にして、冷静な計算なんてできない。

「お金があれば助かったかもしれない」という後悔も、「無理な延命で苦しませた」という後悔も、どちらも重すぎる。

どの道を選んでも、正解のない問いに苛まれ続けるのが、猫飼いの宿命です。

38. 猫のご飯はグレード上げて、自分は節約

「プレミアムフード、少し高いけど…健康にいいなら」

一方、自分の昼食はコンビニのおにぎり。猫様は上質なご飯、私はお手頃価格。これが猫飼いの経済バランスです。

孤独あるある:単身者の切実さ

39. 猫が唯一の家族

一人暮らしの部屋で待っている猫は、「家族」以上の存在。

「生きる意味」そのもの。でも、この関係性が密になればなるほど、社会的な孤立も深まる。

「猫が待っているから」と、残業や飲み会を断り、休日は家から一歩も出ない日々。

40. 「たかが猫でしょ」という言葉の暴力

職場で猫の介護の悩みを話しても、「たかが猫でしょ」と言われる。

「また新しいのを飼えばいい」という無理解な言葉に、深く傷つく。この孤立感が、さらに猫への依存を深める。

猫の重さを理解してくれる人が、周りにいないという孤独。

41. 「自分に何かあったら、この子はどうなる?」

一人暮らしの最大の恐怖は、自分が急死した時のこと。

「飢えと脱水で、緩慢な死を迎えることになる」という想像が、頭から離れない。親族や友人に引き取り手がいない場合、保健所で殺処分される可能性も。

「自分の死が、愛猫の死刑宣告になる」という恐怖が、常に心の隅にあります。

老猫介護あるある:美化されない現実

42. 夜泣きで睡眠不足の限界

15歳を超えた老猫の夜泣きは、若い頃の可愛い鳴き声とは違う。

「ぎゃあ、ぎゃあ〜!」という、断末魔のような大音量。午前3時、4時、5時と刻むように叩き起こされる。

認知症か、甲状腺機能亢進症か。理由は色々あるけど、慢性的な睡眠不足で、自分の血圧が急上昇する。

「もう限界…」と思いながらも、深夜に猫を抱っこして部屋を歩き回る。これが老猫介護の現実です。

43. 排泄管理の破綻と尊厳の喪失

トイレの外で粗相をするようになった。

カーペット、布団、畳に染み込む猫の尿。アンモニアとチオールの複合臭が、部屋中を支配する。仕事から疲れて帰宅して、発見される水たまり。

「またか…」とため息をつきながら、深夜の洗濯と消臭。

でも、怒ってはいけない。猫も辛いのだと、自分に言い聞かせる日々。

44. 「愛しているが憎い」という禁断の感情

極限状態で、「うるさい」「いい加減にしてくれ」という暗い感情が湧く。

その直後に、激しい罪悪感。「こんなこと思う自分は、最低だ」と自己嫌悪。

愛情と憎悪のアンビバレンス。これを経験して初めて、本当の「共苦」を知りました。

死と喪失あるある:美化されない別れ

45. 死戦期呼吸の壮絶さ

最期の瞬間、猫は大きく口を開けて、ガクッガクッと息を飲み込もうとする。

「苦しんでる…」と思って、何もできない無力感に打ちひしがれる。眼は見開かれ、舌がだらりと口から垂れる。

「安らかな眠り」とは対極の、生物学的な死の瞬間。

46. 安楽死を選ぶ罪悪感

「もう治らない」と頭では理解していても、「明日には少し良くなるかもしれない」という希望が決断を鈍らせる。

獣医師から「安楽死も選択肢」と告げられた瞬間、自分が命の裁判官になる。

「私が殺したのでは」という罪悪感は、一生消えません。

47. 「ホッとした」という禁忌の感情

長い介護の末に猫が亡くなった時、悲しみと共に、「やっと終わった」という安堵感が湧く。

「今夜から眠れる」と思った瞬間、「愛する家族の死を喜んでいるのか」と激しい自己嫌悪。

この「安堵と罪悪感のループ」は、純粋な悲しみよりも複雑で、回復を遅らせます。

48. ペットロスで幻覚を見る

猫が死んだ後も、フローリングを歩く爪の音が聞こえる。

鈴の音、鳴き声。視界の隅に、猫の影が横切る。「そこにいる気がする」という感覚が、何ヶ月も続きます。

49. 「たかが猫」と言われる社会的孤立

忌引き休暇も取れず、「いつまでメソメソしているんだ」と言われる。

ペットの死は、人間の家族の死と同等には扱われない。この無理解が、悲しみを「公認されない悲嘆」として封じ込めます。

それでも愛する理由:幸せの瞬間

50. 布団に入ってくる重みと体温

夜寝る時、布団の中に入ってくる猫の、ずっしりとした重みと体温。

「ここにいてくれる」という実感。これが、最も幸せな瞬間。

51. 自分の手からご飯を食べてくれる時

小さな咀嚼音。手の平に感じる猫の息。

「私を信頼してくれている」と感じる、何物にも代えがたい喜び。

52. ゴロゴロ音で全てが許される

膝の上で喉を鳴らす音。この振動が、疲れた心を癒してくれる。

どんなに理不尽な目に遭っても、このゴロゴロ音で全て許してしまう。それが猫の魔力です。

53. 猫のいない人生は考えられない

大変なこともあります。お金もかかります。自由も減ります。

でも、それを全て上回る幸せを、猫は与えてくれます。振り回されているのに、なぜか幸せ。それが、猫飼い人生です。

最後に:共苦という名の愛

猫との暮らしは、排泄物、金銭、老い、そして死という、生の最も泥臭い側面と向き合う営みです。

でも、だからこそ、真の「絆」が生まれる。

夜泣きで睡眠を奪われ、排泄物を処理し、高額な医療費を払い、それでもなお、その小さな命を守ろうとする。この「痛みの共有」こそが、猫飼いが語る「愛」の正体です。

「そこまでして生かしたい存在」「自分を必要としてくれる存在」としての猫の価値を、苦難が証明してくれる。

猫は私たちに、「コントロールできないものを愛すること」を教えてくれます。思い通りにならない相手を、それでも愛し続けること。

もし今、「これって私だけ?」と悩んでいる猫飼いさんがいたら、伝えたいです。

あなたの「あるある」は、世界中の猫飼いが共有している「愛の証」なんだと。

だから、安心して猫に振り回されてください。そして、その幸せを存分に味わってください。

老猫介護が過酷でも、夜泣きで眠れなくても、お金がかかっても。それらは全て、「この子と出会えた証」です。

猫との暮らしは、人生で最高の冒険です。


この記事が、あなたの猫ライフの支えになれば幸いです。今日も、愛猫との素敵な時間をお過ごしください。